鉄瓶部位説明

鉄瓶の各部位(パーツ)について説明させて頂きます。

1【蓋】

南部鉄瓶は基本的に摘みと蓋が一体型で鉄で出来ています。関西鉄瓶は主に蓋が銅で作られていて、摘み、座などの組み合わせによって出来ています。

・摘み(つまみ)
蓋の持ち手の部分で、梅の形をした摘みが主流ですが、松の実や小槌、瓢箪などの様々な形をした摘みがあります。また「虫食い」という、ところどころ虫が食ったような穴のあいた装飾がされたものもあり、これは侘び寂びを表現しながら、熱を逃がすための工夫が施されたものです。関西鉄瓶の中には、摘みに銀や翡翠を使ったものもあります。

・座(ざ)
摘みの根元の部分で、草花などを象ったものや銀などで装飾されたものもあります。

2【肩(かた)】

肩は大きく分けて、肩の部分が丸みを帯びた丸肩(まるがた)、肩の部分が角ばった肩衝(かたつき)、肩の部分がなだらかに傾斜している撫肩(なでがた)等があります。

3【弦(つる)】

鉄瓶の取っ手の部分です。南部鉄瓶は主に鉄でできています。袋弦と無垢弦があって、袋弦は中が空洞になっていて、湯が沸騰しても弦の部分が熱くなりにくくなっています。関西鉄瓶には銅製の物があり、象眼等の装飾が施された物もあります。

4【環付(かんつき)】

弦の付け根部分で、弦と胴を繋いでいる部分です。このようなちょっとした所にも獣等の形を模した凝った造りの物もあります。

5【胴】

鉄瓶の胴体の部分です。関西鉄瓶には胴に様々な美しい紋様や装飾が施されたものがあります。

6【口】

注ぎ口の部分です。中には動物の姿を象った獣口といった物や、銀加工を施したものなどもあります。

タイトルとURLをコピーしました