銀製品は、変色したり、キズがついたり、多少へこんでしまっても、修理をする事でもとの美しさを取り戻すことができます。
黒ずみ・キズ・凹み
銀瓶は日が経つにつれて空気中の硫黄分と反応して黒ずんできます。これは銀の純度、品質にかかわらず起こる化学反応で銀の持つ特性ですので、黒くなったからといって心配する必要はありません。重曹やシルバークリーナー等でお手入れをしてやれば当初の輝きを取り戻します。
また、銀は柔らかい金属の為、物にぶつけたり、擦れたりすると表面に傷が付いたり、へこみが出来てしまう場合があります。中には肉眼では見えない位、小さな傷の場合もあり、銀磨きやシルバークリーナー等で磨いても輝きが戻らない事があるのは、この小さな傷が原因の場合が多いです。そういった場合は研磨剤(コンパウンド)でお手入れします。
ただし、いずれも間違ったお手入れをしてしまうと、かえって症状が悪化してしまう恐れがあるので注意が必要です。お手入れをしても改善がみられない、自分でお手入れをするのが自信がないといった場合は、修理を依頼したほうが良いかもしれません。
黒ずみ・キズ・へこみの修理
【キズ取り・磨き直し】
バフをかける事により、小さなキズやくすみ、汚れ等を取り除き、銀瓶をピカピカの状態に戻します。
※バフとは
バフ(buff)とは英語で磨くという意味で、布や綿などで作られた円盤状の物を機械で回転させ対象物に当てることで表面を研磨します。
【へこみ直し】
へこんだ箇所を反対側から叩き出した後、表面を整え研磨する事により、元の状態へ戻します。
溶接が必要な修理
取っ手などが取れてしまった場合には、半田付や蝋付等で取れた部分を取り付けます。
籐の巻き直し修理
籐は丈夫に出来ており、通常の使用では破損する事はあまりありませんが、稀に何かの拍子で外れてしまったり切れたりする事があります。そういった場合は、新たに籐を巻き直す事で修理が可能です。