鉄瓶は丈夫に出来ており、使用方法やお手入れ方法さえ間違えなければ、長く使用する事が可能ですが、場合によっては修理が必要です。
錆び
水を入れっぱなしにしておく、使用後に乾燥させないといった事で、鉄瓶の内部や外部が錆びてしまった場合は、程度にもよりますが、大半の場合は煎茶を使用したお手入れ方法で改善されます。煎茶を使ったお手入れを繰り返しても改善されない場合は修理が必要かもしれません。
空焚き
空焚きしてしまった鉄瓶は皮膜や塗料が剥がれ、真っ赤に錆びた状態になってしまったりしますが、こちらも程度によっては煎茶を使用したお手入れ方法で改善されます。改善が見られない場合は修理が必要です。
錆びや空焚きの修理
錆びや空焚きの修理は、錆をきれいに落とし高温で焼き、鉄の表面に酸化被膜をつくって錆びにくくする「焼抜き」という処理を施した後、色を付け直して修理します。
水漏れ
じんわり染み出る程度の水漏れは、お粥を煮込むことによって改善される場合がありますが、それでも水漏れする場合は修理が必要です。
水漏れの修理
水漏れの修理は、小さな穴が原因の場合は、金漆と呼ばれる鉄分と漆を練り合わせたものを塗り詰めて穴を塞ぎます。
骨董鉄瓶などは鉄の内部が腐食してしまっていたり、底が薄くなってしまっていたりする場合があります。そういったものは簡単に直すことが出来ませんが、鉄瓶の下半分を切り落とし、新たに下半分を造り直し、上部と組み合わせるといった方法で修理が可能です。