銀の純度は1000分率で表されます。日本では現在、主に1000、950、925、900、800、といったものが使用されています。銀は純度が高くなるほど柔らかく、強度が弱くなる性質を持つ為、純度が高すぎる銀は実際に使用する製品等の加工には向いていません。
1000(ピュアシルバー)
柔らかすぎる為、そのままで使用される事はあまりありません。
950(ブルタニアシルバー)
シルバーアクセサリー等に使われます。スターリングシルバーと比べると銀の含有率が少し高いですが見た目は殆ど変わらず、加工方法によって使い分けられる事が多いです。地金を直接加工する場合はブルタニアシルバー、鋳造加工する場合はスターリングシルバーというのが一般的です。
925(スターリングシルバー)
シルバーアクセサリーや管楽器などに使用される最も馴染みの深い銀素材です。スターリングには「価値のある」「本物」などの意味があり、イギリスの通貨が、スターリングポンドと呼ばれた事が由来とされています。イギリスでは品質の高い銀として認められており、「純銀」として定められているようです。
900(コインシルバー)
コインシルバーはかつて銀貨の製造に使用され、それを加工したインディアンジュエリー等もよく作られました。銀の純度はスターリングシルバーより低いですが、貴重な古銀貨が使われている為、スターリングシルバーより価格が高くなる場合もあるようです。
800(ジャーマンシルバー)
他の銀に比べて硬度が高い事から、ナイフ、フォーク、スプーン等、硬さを求められる製品に使用されることが多いです。
※ジャーマンシルバーという名称は、銅、亜鉛、ニッケルで構成された合金である洋白(洋銀、ニッケルシルバー)にも使われるので注意が必要です。名称は同じでもこちらは銀を含まない別素材です。
日本では純銀は混ざりのないものとの認識がある為、その視点でいえば、ピュアシルバー以外は厳密には純銀とは言えませんが、純銀に関しての表示に明確なガイドラインが設けられていない為、純銀である規定はそれぞれの業界の慣例によるようです。
これらの事から、スターリングシルバー以上であれば、純銀と言っても差し支えないかと思います。