砂鉄鉄瓶とは

鉄瓶には原材料に鋳鉄ではなく主に砂鉄が使用された砂鉄鉄瓶があります。砂鉄は、古来、日本の製鉄の主原料でしたが、鉄鉱石に取って代わり、現在では全ての砂鉄鉱山が閉山しています。日本刀製造技術の伝統保持などの目的としてのみ、一部限定的に採掘されているだけで、新たに砂鉄を採掘する事はできません。

また、砂鉄を原料とした鉄瓶の制作には特殊な技術を要する為、取り扱える職人は限られており、手間や時間がかかる事からも、現在は僅かしか造られておらず、非常に貴重なものとなっています。

砂鉄鉄瓶の特徴
砂鉄で出来た鉄瓶はとても硬いのが特徴で、叩くと「チーン」と澄んだ音色が響きます。錆びにくく、また、錆が内部に浸潤しにくいので、お手入れさえきちんとすれば非常に長持ちします。

※注意点
砂鉄の鉄瓶はとても硬い反面、衝撃に弱く、強くぶつけたり落としたりすると割れてしまう恐れがあります。また、「空焚き」や、熱せられた砂鉄鉄瓶に冷たい水を入れるなど「急激な温度変化」を加えた場合にも割れてしまう事があります。砂鉄の鉄瓶は通常の鉄瓶と違って、割れると修理ができないので注意が必要です。また、IH調理器には不向きなものもあります。

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