様々な鉄瓶の熱源がありますが、どれが鉄瓶の熱源として最適なのか、注意点を含めご紹介させて頂きます。
火鉢(炭火)
古くから鉄瓶でお湯を沸かすのに使われてきた熱源で、道具を揃えたり、使用する際の注意点等も色々あるので大変ですが、鉄瓶でお湯を沸かすのに最も適した熱源の1つです。
電熱器(電気コンロ)
電熱器とは、内蔵されている電熱線を加熱する方式の調理器で、一般的に熱源の部分が渦巻きの形をしています。鉄瓶へのダメージが少なく、炭火のように手間もかからず、しかも安価で手に入るので個人的には1番お勧めの熱源です。
茶道でもよく使用されており、炭を模した形状の電熱器(電気炭)といった物もあります。この事からもいかに電熱器が鉄瓶の熱源として適しているかが伺えます。また、IH器具では使用できないものにも幅広く使用できるといった利点もあります。
デメリットとしては、温まるまで時間がかかるという事と、火力が弱いといった点があります。鉄瓶でお湯を沸かす際には全く問題ありませんが、中華料理など高火力を要する調理の使用には向いていません。
ガスコンロ
ガスコンロでも使用する事が出来ますが、使用の際は強火を避け中火以下、(出来れば弱火)でご使用ください。もともと鉄瓶は直火に弱いものなので、強火で使用すると鉄瓶の底が焼けてしまい、変色や錆びの原因になってしまう恐れがあります。また、ガスの中には水分が含まれている為、その事も含め使用には注意が必要です。
IH調理機
鉄瓶は鉄で出来ているので、ほとんどの鉄瓶はIHでの使用が可能ですが、鉄瓶の底の面積が狭い(直径が12cm以下)、底が平らではない、薄いといったものは、IHが使用できない場合がありますのでご注意ください。
また、砂鉄鉄瓶の場合は、砂鉄の含有量等の要因によりIHで使えるものと使えないものがありますので、購入前に確認される事をお勧めします。
※IHは直火ではないので鉄瓶へのダメージが少ない理想的な熱源との見解が一般的で、個人的にもそのように思っていましたが意外にもダメージが大きいといった説明を見た事があります。
IHは20000回/毎秒以上もの磁場振動を発生していますが、フライパン等と違って出来るだけ薄く作られている鉄瓶は、この微振動で大きなダメージを受ける可能性があり、実際IHを使用した上での修理依頼も多い事から弱火以外での使用は推奨しないとの事でした。
これらの事は経験を元とした見解で、科学的に検証されているわけではないとの事でしたが、個人的にも十分考えられる事だと思いますので、IHを利用の際は弱火でのお使用をお勧めします。