囲炉裏(いろり)と火鉢の違い

囲炉裏とは、伝統的な日本家屋などで屋内の床面を四角く切って設けられた炉の事をいい、暖を取ったり煮炊きをしたり、照明、乾燥といった目的にも使用されます。

よく火鉢と混同される事がありますが、囲炉裏と火鉢には大きな違いがあります。大まかに言うと、囲炉裏は備え付けの設備で、火鉢は持ち運んで移動できる道具です。囲炉裏は備え付けの分、暖を取るにも火鉢が一部的に暖めるのに対し、全体を暖める事ができ、調理も自在鉤 (先端が鉤状になっており、天井から吊るして鍋、釜、鉄瓶などをかけ、高さを自由に調節出来る道具)を用いて炊飯を始めとする様々な煮炊きや、魚などを串に刺し火の周囲に立てて焼いたりと本格的な調理が可能です。

また、囲炉裏で火を焚く事によって部屋中に暖かい空気が充満し、木材中の含水率を下げて腐食しにくくし、煙で家中が燻される事により防虫性や防水性を高める効果があります。

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