龍の置物

龍とは

龍は十二支​の動物の中で唯一の伝説上の生物であり、古くから神聖な存在とされてきました。また、龍は全ての生き物に必要な水を司る力を持っているといわれ、水神としても祀られてきました。日本における龍は様々な文化と共に中国から伝わり、元々日本にあった蛇神信仰と融合したと考えられています。

龍の九似
「九似」とは龍の姿を形容した表現で、角は鹿、頭は駱駝(らくだ)、耳は牛、目は兎、項(うなじ)は蛇、掌は虎、爪は鷹、腹は蜃(しん:想像上の竜に似た生物)、鱗は鯉、といった様に、龍の九つの部位がそれぞれ他の動物に似ている事を言います。

爪の数について
龍の置物をよく見ると、爪の数が物によってまちまちな事に気づくと思います。実は中国において龍の爪の数については明確に定まっておらず、唐、宋の時代までは三本爪が基本でした。明、清の時代になると爪の本数が所有者の地位を意味するようになり、五本爪の龍は皇帝、四本爪は貴族、三本爪は役人がそれぞれ扱えるものとされていました。

龍とドラゴンの違い
龍を英語でいうとドラゴンですが、外見は似ていても龍とドラゴンは全く異なった物です。龍は邪気を払い幸運を呼ぶ神聖な生き物ですが、ドラゴンは火を吐き災いをもたらす悪を象徴する怪物です。双方を区別する為、龍の方はチャイニーズドラゴンと呼ばれたりもします。

龍と竜
「龍」と「竜」の漢字がありますが、基本的に意味は同じとなっています。竜は龍の略字ではありますが、最も古い漢字と考えられている甲骨文字でりゅうを表す文字が龍ではなく竜に近い形をしていることから古字であるという説もあります。

風水においての龍

風水において龍は全ての運気を上昇させる強力なパワーを持っているといわれており、良い気が通っている所を「龍脈」、良い気が集まっている所を「龍穴」と呼び、いわゆるパワースポットとして注目を集めています。日本にも室生龍穴神社など、龍穴のある場所が複数存在しており、御利益を求めて多くの方が参拝しています。

龍の置物を飾る事により、ご自宅にこうした龍脈を作り、パワースポットとして運気の向上を図る事ができます。

龍の置物の選び方

龍との相性について
非常に縁起が良く、風水でも最強の開運アイテムとされている竜の置物ですが、数千円~数十万円と非常に幅広い価格帯の物があります。高級な物ほど御利益がありそうな気がしますが、重要なのはあなたと龍の置物との相性です。値段だけにとらわれず、直感的に良いと感じた物をお選びください。何かしら感じる物があったとすれば、あなたの気と共鳴しているといえるでしょう。

材質について
様々な龍の置物がありますが、材質は出来れば金属製など天然の材質の物をお勧めします。人工的な材質の物は風水的にあまりお勧めできません。

お勧めの龍置物







龍蛇口




龍の置物の正しい置き場所

風水では玄関は気の入り口と考えられているので、良い運気を呼び込む為には玄関に龍の置物を飾るのが基本です。また、風水では四方の方角を守る四神(四獣)として青龍、白虎、朱雀、玄武がいますが、青龍は東側を守る霊獣である為、玄関から入って右側に飾るのが正しい置き場所となります。どうしても玄関に飾れないという場合は室内に飾っても大丈夫ですが、その際にも東の方向に飾るようにしてください。

また、飾る向きは龍の顔が家の中に向くようにしてください。方角としては水の気を持つ方位である北向きがお勧めです。反対に火の気を持つ南向きは出来るだけ避けたほうが良いでしょう。ただし、家から川や海、湖など、水が見える環境にある場合や、近くに水槽等があるといった場合は、方角にかかわらず、龍の顔をその方向に向けて飾ってもかまいません。たとえそれが南側であったとしても、水があるという条件の方が強いので問題はありません。

龍の置物を置く際の注意点

置物を飾ってはいけない場所
龍の置物を飾ってはいけない場所もあるので注意が必要です。龍は水を好む為、ガスコンロや電子レンジといった火に関連する場所や、電化製品のそばは相性が悪いです。

一緒に飾ってはいけない物
龍は他の動物と一緒に置くと喧嘩をするといわれています。特に犬系の動物とは相性が悪いとされているので、犬、狼、シーサー、獅子などと一緒に飾るのは避けた方が良いでしょう。また、同じ龍でもたくさん飾りすぎると龍同士で喧嘩をしてしまうといわれているので、飾りすぎにはご注意ください。

麒麟に触れない事
逆鱗とは龍の81枚の鱗(うろこ)のうち、あごの下に1枚だけ逆さに生えた鱗の事です。龍は本来、人間に危害を与える事はありませんが、喉元の逆鱗に触れられる事を非常に嫌い、これに触れられた際には激昂すると云われています。※ことわざの「逆鱗に触れる(目上の人を激怒させる事の例え)」はこの事からきています。龍の置物にさわる際には、喉元に触れないよう注意してください。

養龍(やんろん)

風水では、龍の置物を飾って邪気を払い、運気のアップを目指す事を「養龍(やんろん)」と呼びます。文字通り龍を養う(龍を飼う)といった意味合いで、ただの飾り物として扱うのではなく、大事に育てるといった気持ちが重要です。飾りっぱなしにするだけでなく、口元に水をお供えする事も忘れないで下さい。置物とセットで専用の水盃が付属している場合もありますが、水盃がない場合には小さな器などに毎日新鮮な水を入れてお供えしましょう。※汚れた水はお金の気を停滞させるといわれていますのでご注意ください。

お供えした水は交換時には蒸発して少し減っていると思いますが、水の減りが多く感じたら龍が活発に動き出したという事で、幸運なことが起きる兆しといわれています。もし、そんなに手をかけていられないという場合は、水晶を一緒に置く事で水の代わりになります。

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